2013年4月30日火曜日

(18禁★)可愛くて、困っちゃう、ひと。(2)

その日は、インターハイの予選だった。
土曜だというのに、運動部員は全学年が駆り出され、県内の各会場へ出場したり、応援したり。

自然、仁美のような帰宅部や文化部も土曜通学を余儀なくされる。
しかしいつものような授業は成立せず、教師も顧問で大半が出かけ、高校全体が、しん、とした空気に包まれた。

(気づかれにくい、いや、気づかれない。きっと、今日なら…)

図書室で自習をするふりをしながら、仁美は、密かに企む。
室内には、ほとんど人はいない。

鹿野先生は、仁美のそんな心中などつゆ知らず、返却された本を書架に戻したり、他の施設とのレファレンス業務をパソコンでしていたり。

仁美は、本を探す振りをして、何度も何度も、図書室内に人がいるか、確かめて回った。

やがて、その時が来た。

仁美と鹿野先生の他に、誰も、いなくなったのだ。

平静を装って入り口のドアに向かうと、吊り下げられた札を「閉館」に変える。
そして、外からは職員室の鍵を使わないと開けられない、鍵を、仁美は内側から掛けた。

…ガチャリ。

二人しかいなくなった図書室に、施錠の音が、ひときわ大きく響いた。

「え?どうしたの、仁美さん?」
カウンター越しに、無邪気な声で訊ねてくる鹿野先生は、いつもより可愛いすぎて、困る。

「…あの、先生。閉架扱いになっている本を、探しに行きたいんですけど。私一人では、よく場所がわからなくて…先生にも付いてきてほしいんです。その間に、誰かが入り込んだら困るので、鍵を…」

分かっていてつく嘘は、とっさに自分をかばう嘘より、喉をひりつかせる。
でも、仁美は、もう誘惑に抗えなかった。

誘惑?何の?
…そう、鹿野先生を、女同士なのに、自分のものにしてしまいたい、という誘惑に。

「付いていくくらい、いいわよ。…でも、仁美さんの方が、私より書庫の中に詳しそうだけど…?」
微笑みを浮かべながら、鹿野先生は、先に立って歩き出した。

それは、そうだ。
書庫のどこの辺りで、どうやってこの先生を犯そうか、そんな事ばかり考えて入っていたもの。

ギイ…と、重いスチールの扉を開けて、二人は書庫へ入って…いや、地下にあるので、降りていく。

最新式の、書架がレールに乗って電動で動くものではなく、地下室に本棚が所狭しと並べられ、その隅を細い鉄の階段で昇り降りしていく部屋だった。

「どのへんかしら?」
「えーと、確か…0で始まる…」
「ああ、総記のカテゴリね。じゃあ、最下層になるかしら…」

仁美は、わざと入り口から一番奥の棚を、指定した。
時間を少しでも、かせぎたいから。

左右を見ながら階段を降りていく、鹿野先生の後ろ姿を見ながら、仁美は、ブレザーのネクタイをそっと、外す。

「…ごめんなさい、先生…っ」

「え…? あ、ちょ、ちょっと?! 何するの? 仁美さん??」

最下層を降りきったところで、仁美は一言つぶやくと、振り返った鹿野先生の両手首を素早く握り止め、鉄の階段の斜めに区切られた手すりの一つへ、ネクタイで縛り付けて拘束した。

「先生と…こう、したかったんです…私、ずっと…」
「ひ、仁美さんっ?! ええっ?」

少し震える指で、仁美は鹿野先生のサーモンピンクのブラウスについた、くるみボタンを上から一つひとつ、外していった。

後ろ手に縛られて、いつも以上に突き出された、形のよい胸が、少しずつ露わになってゆく。

(ああ…今のこの瞬間を、ずっと覚えていよう、私。だって、きっとこんな事、もう、できない…)

鹿野先生は、仁美の予想していたキャミソールやスリップの類は身につけていず、すぐにペールピンクのレースで覆われた、ブラ一枚だけの上半身になってしまっていた。

「だ、だめよ…仁美さん、やめなさい…。今なら、まだ、何もなかったことに、しておけるから…」

「まだ? …じゃ、この続きがあるって、思ってらっしゃるんですね…先生?」
「あ、ああっ…意地悪…っ」

「…先生? もしかして、今までにも、女の人に…こういう事、されたこと、あるんでしょう…?」

あまりの反応の良さに、言葉責めではなく、半ば本気で、仁美は訊いていた。
鹿野先生は、ただ黙って、頬をみるみる染めてゆく。

「…じゃあ、容赦しません。私も…私も、先生の事、先生のこの体、好きだから…泣かせて、差し上げます…っ」

言うなり、仁美は鹿野先生を抱きかかえるようにして、背中のホックを外す。
目の前には、屈服させられた恥ずかしさに唇をかみしめる、美しい先生の裸の胸があった。

つん、と尖って、むしろやや上向きになった、左右のバランスのとれた乳房。
くすみが全くなくて、淡く美しい、咲きたての花のような色の乳首。

「や、やだ…っ、仁美さんっ、…そんな…見ない…でぇ…」
鹿野先生の声に、少し甘ったるさが混じり出しているようなのは、錯覚だろうか。

「…大丈夫です、先生。見てる余裕、私、もう、ない、から…」

答えるなり、仁美は片手で鹿野先生の乳首を優しく尖らせるように撫で始め、もう一方の乳首は、口に含んで舌先で転がし始めた。

「……っ!!」
鹿野先生の、声にならない声が、地下の書庫に響く。

でもその声は、決して、拒むときの声とは、違う。

ブラウスをはだけたまま、裸の胸を晒した先生を、ようやく、仁美は辱め始めることができた。
だが、これはまだ、単に始まっただけに、過ぎない。

(つづく。…18禁書いてるときは、ミスタッチが多い私、小心者…)