2013年5月3日金曜日

(18禁★)可愛くて、困っちゃう、ひと。(3)

仁美が、鹿野先生の胸を舌と指先で可愛がり続けるうち、先生の声のトーンは、少しずつ変わっていった。
初めは拒絶の色合いが強かったのが、今はもう、陶酔感を思わせる甘い吐息に聞こえる。

「いい、んでしょう…?先生…」
悪戯っぽく、仁美は訊く。

鹿野先生は、認めたくない、というふうに、首を横に振る。

でも頬を美しく染め、とろりとした視線で仁美を見下ろしながら、されるままになって体を震わせているので、その返事は嘘だ、と、すぐ分かる。

両手首を拘束されている事も、嫌そうではなく…むしろ、自分は逃げられないから、仕方なく仁美に感じさせられてしまっているのだ、という言い訳にしてしまいそうな、無抵抗ぶりだった。

仁美が、これまで幾夜も想像していたより、現実の鹿野先生の姿は、綺麗で、淫らだ。
いつまでも、こうしていたい。

…いや、もっと、先へ。
仁美は先生に対して、もっと甘い責め苦を与えたくなっていた。

「先生?…下、脱がせても、いいですよね?…ここまで、来ちゃったんですもの」
仁美が耳元でそうささやくと、鹿野先生は、過剰なまでにそれを拒んだ。

「いやだわ、お願い!それだけは、やめて頂戴、頼むから…!」
「どうして?…どうして、さっきよりそんなに強く嫌がられるんですか?…何か、あるんですか?」
「…とにかく、だめ。だめなの。だめよ!」

そこまで強く言われてしまうと、かえって後には引けなくなってしまう。
静かに、仁美は先生の着ている、ややフレア気味のスカートのファスナーを下げた。

「ああ…、仁美さん…。だめ、ってあれほど、言ったのに…」
鹿野先生は、泣きじゃくる寸前の声を、出した。

「…なるほど」
仁美は、スカートを丁寧に脱がせながら、頑強な抵抗の意味を認めた。

鹿野先生は、スカートの奥に、ガーターベルトとストッキング、そしてショーツを身につけていたのだった。色こそほのかにピンクがかって、レースで飾られてはいたが、それでも十分、この先生のキャラクターには、意外なほど淫乱に映って見える。

「こんな、素敵な姿を隠していたんじゃ、見せるの、嫌がりますよね?…先生、こういう下着が、ご趣味だったなんて…知りませんでした」
少し意地悪そうに笑いながら、仁美は、先生の下半身の姿を堪能する。

ガーターベルトが吊っているストッキングは、おそらく絹製だろう、艶めいて肌に滑らかに貼り付いている。
ご丁寧に…というべきか、鹿野先生はきちんとセオリー通りに、まずガーターとストッキングを着け、その後にお揃いのショーツを履いている。

出勤時には、万が一に見えてしまったりすることを想定して、ショーツを先に着けるとか、パンストにするとか、そういう方法もあるだろう。しかし、先生はそれをしていない。ということは…

「学校に来るときも、こんなお姿を隠してらっしゃるなんて…先生、どなたか校内に、お相手がいらっしゃるんですか?」
「そ、そんなのいないわ、絶対、いません!つきあってる人も、いないのに…」

「…なのに、この下着って…じゃあ、先生、フェティシズムなんですか?こういうの…」
慇懃無礼に質問で攻める仁美のこの弾は的中したのか、鹿野先生は、途端に、黙った。

「スカートの中に、自分しか知らない、こういう世界を隠してるのが、お好きなんでしょう?」
「…やめて…」

「周囲にはおすまししてるのに、こんないやらしい下着を着けてる自分って、すごく恥ずかしい…って、思ってらっしゃるんでしょ?」
「ああ…仁美さん、もう、黙って…。…だから、だめだ、って言ったのに…」

「図星、ですか」
そう言って、仁美が駄目を押すと、被虐的な姿で手を縛られている先生は、真っ赤な顔をしてうつむいた。

「仁美、さん…、あなた、どうして私なんかに、こんな事するの?望みでもあるの?」
蚊の鳴くような声で、鹿野先生は、訊ねる。

「どうして?…決まってるじゃないですか。私が先生を前からずっと好きで、見ているだけで困ってしまうほど可愛いから。それ以外にありませんよ」
なぜ、そんな当然の事を訊くのか、と仁美は目を丸くして答えた。