2013年4月29日月曜日

(18禁★)可愛くて、困っちゃう、ひと。(1)

いま、仁美(ひとみ)には、陵辱してしまいたいと思うひとが、一人、いる。

通っている高校の、図書館司書をしている、鹿野(かの)先生だ。

柔らかそうな髪をうっすら茶系に染め、セミロングの髪はゆるいパーマをかけて軽やかにはねる。
化粧はほとんどしていない風だが、トワレをつけているらしく、いつもふんわりと香っている。

どちらかというと、やせぎすな方だが、胸だけつん、と突き出ているのも、仁美をそそらせる。

彼女はなかなか人気があるらしく、20代半ばと年齢も近いので、用もないのに男子高生が図書館にやってきて、ふらふらしながら、彼女をチラ見して帰って行く。

それをやんわりと蹴散らして退室させるのが、図書委員長である、仁美の仕事だ。

3年連続で図書委員に立候補し、去年からやっと任につけるようになった。

去年は緊張してろくに話もできなかったが、今年は委員長の特権で、年度中にリクエストされた本の買い付けなど、直接相談することが増えてくる。

そんな時、鹿野先生の着ているフリルのついたブラウスとか、襟ぐりが深めのニットアンサンブルから、鎖骨より下の肌がのぞけてしまうと、もう、いけない気分モードが入る。

「すいません、鹿野先生…っ」
と、心では思いながら、体は裏腹に、その夜は先生を好きにしてしまう妄想に、溺れる。

最近は、そんな夜の一人遊びでは、物足りなくなってきていた。

何とかして、二人きりの時間を、作れないだろうか。

最後までは行けなくとも、体の自由を奪って、キスをして、ブラウスとランジェリーをすべてはがして、裸にした先生の上半身を、思い切り好きにしてみたい…。

小さな頃から、男子よりも何となく女子に目が行っていた仁美にとって、鹿野先生は、この上なく魅力的な存在なのだった。

でも、実力行使に及べないのには、わけがある。

まず、時間と場所のチャンスがない。

それに、そんな無体なまねをして、先生に嫌われるのが、こわい。

それから、生徒と教師という間柄でそういう既成事実を作ってしまうと、他人に知られた場合、例え仁美からのアプローチだとしても、責任の矛先は、年上である鹿野先生に向けられる。

それは、仁美にとってはなはだ不本意であり、最愛の先生に申し訳が立たない。

だから、じっと我慢をしているのだった。
先生の形のよい胸を見ながら、図書委員長としての仕事を、仁美はこなしていた。

…しかし、奇跡的にも、この三点のうち二点をクリアできそうな条件が、見つかったのだった。

(つづく。さっ、本道に戻るぞ~)