2012年12月8日土曜日

若夫婦へのご依頼(3)★18禁

和也は、怪訝な顔で訊ねる。
「妙案?」
「ええ。…私、うまくお伝えできるか難しいのですが、その…和也さまのお姿を、蕗子さまのお目にかけないように、私でよろしければ、何とか…ええと、和也さまの前方に私が腰掛けて、盾のような形になって…みては、どうでしょう、か…?」

「ばか。そんな事をしたら、鹿乃子の方が、余すところなく晒されてしまうじゃないか!」
「でも、私、ご兄妹でそんな…見たり、見られたりになられる方が…嫌なのです、どうしても。…何だか、世の中の決まり事に逆らっているように思えて…。その分、私ならどなたとも血はつながっておりません。同じ事をいたしても、思うところは違うと存じます。その…言い方は変なのですが…『正々堂々』とでも、申しましょうか…」
「正々堂々とは…うーん…お前にしか出ない言葉だな、鹿乃子」
「わがままを申しまして、すみません…お聞き入れ願えますか…?」
「わがままだなんて…、申し訳ないのはこっちだ、鹿乃子。この通り、頭を下げる」

真剣この上ない表情をして、舶来物の長椅子に座ったまま向き合い、和也は深々と礼をした。
「か、和也さま、おつむをお上げ下さい。私、困ってしまいます!」
言われて頭を上げた時、和也はいつものちょっと悪戯っぽい表情に戻って、言い放った。
「こんな事で、何度も呼ばれては、かなわないからな。鹿乃子がかわいそうだ。一度見たら、蕗子も旦那も夜ごと夢中になってしまうくらい、お前を後ろから可愛がり尽くして、いかせてやるから…安心して、身を任せていろよ?大声を出して」
「ああん、そんな恥ずかしいこと、おっしゃるなんて、和也さまったら…もう…」
鹿乃子は頬を真っ赤に染めて、和也の胸に顔を埋める。

そのまま、すっかりその気になってしまった二人は、揃って長椅子の背もたれへ着ている物を放るように脱いで掛けると、さっそくその夜の事を想像しながら、始めて、しまった。

帯紐を一本使って、鹿乃子の両手を後ろ手に柔らかめに拘束する。自然、形の良い胸が反り返り、突き出るような形になる。
座っている和也の上にそのまま鹿乃子を乗せて座らせ、いわゆる四十八手でいうところの「絞り芙蓉」の形をとった。

そして和也が後ろから両手を伸ばし、可愛らしさの残る乳首をこの上なく細やかに刺激するうち、鹿乃子は耐えきれずに声を漏らし始めた。
長椅子と、その上の和也に腰掛けて、もじもじと動き始めた鹿乃子の両脚を、和也は両手でそれぞれ、ゆっくりと開いて奥を開かせていく。

もう、乳首への刺激で、鹿乃子のそこは、すっかり感じてしまっていた。
その震えて感じている奥の奥まで、和也は手を伸ばし、ゆっくりと鹿乃子を撫でて可愛がる。
深山の岩から少しずつ清水が流れ出てくるように、鹿乃子は濡れ続けた。

「ああ…っ、んっ……いい…、かずや…さまぁ…」
今までに数え切れないほど和也を受け入れ、気持ちよさを教え込まれてしまったのだから、無理もない。
こんな恥ずかしい交わりを見せつけられて、何も感じない夫婦などいるだろうか。

半ば練習じみた思いで始めたこの夜の睦み合いは、いつまでも終わらず、本当のお招ばれではないのをいいことに、和也は優しく、しかし何度も鹿乃子を貫いて、さんざん泣かせてしまった。

(つづく)