2013年1月5日土曜日

ぼくたちの美郷さん(9)★18禁

…それにしても、若いなあ。
十代の男の子のエナジーに、私は、感心すらしてしまった。

二十歳過ぎだった、私の初めての時は、こんなに、激しくなかった…もの。
でも、そういうものだと、思っていた。
今日までは。今の、今までは。

一晩に何回もできちゃいそうな葵と葉月の勢いは、真実、若さそのものだったんだなぁ。

あー、おねーさんも、トシかしら?
…などと考えている間に、ベッドの上では、役割交代も終えて、早くも二度目に突入していた。

葉月が、葵を丁寧に舐め上げた後、仰向けに寝ている葵の上へ、跨っていくところ。
えーと、その、言うの、恥ずかしいですが…騎乗位、っていうやつ、ですか?

「…はぁ…っ…!」
攻めているはずの葵が、切なく色っぽい声を上げながら、葉月の中へ入っていく。

「ん…っ」
寡黙な葉月も、葵のそれを迎え入れて、やっぱり、感じずにはいられないらしく、短く声を出す。
それもまた、艶っぽい。

二人と寝たことがある私は、見た目のイメージほど、体格や身長に差がないことを知っている。
だから、今回の組み合わせも、きっと激しく淫らなものになるだろう…そう、予測した。

そして、予測は見事に的中。
葵は、私の時と同じように、葉月の中で一番感じる一点を探し、突き上げ続ける。
葉月は、その快感に必死で耐えながら、腰を動かして葵を翻弄していった。

うわ…たまんない。
見てる私の身にも、なってよぉ。
今着てるこのガウン、二人のおかげで何回、濡らしたと思ってんの…っ。

それでも、なお、私は二人の行為の一部始終から、もう目が離せなくなっている。

だから、二人が二度目を済ませた時、私は、我慢できずにねだっていた。
「ねえ、お願い…私も、私も二人と一緒に…したいの…、今、すぐに。…だめ?」

ああ、だから目が離せなかったんだな、と、その時気づいた。
私は、目の前で続けている二人と、一緒にしたかったんだ、と。
置いてけぼりをくうのは、寂しくて、悲しくて、欲求不満になっちゃう事なんだ、と。

…無論、二人は、私の申し出を受け入れてくれた。
嬉しい。

「でも…中に入って3人、ってなると、美郷さんが上になっちゃうよ…。それでも、いい?」
「いいわ…そんなこと。恥ずかしいけど…私、いま二人と、すごく…したい…から」
「俺達二人のうち、どっちのを、欲しい?」
真っ赤になって、やけっぱち気味に、私は白状する。
「んもう…葵の、バカ。…両方に、決まってるじゃないの!」
珍しく、葉月の方が、ヒュウ、と口笛を吹いた。

結局、さっき攻める役をした葵が脇役に回り、私は、葉月に背中を見せる形で跨り、ゆっくりと、迎え入れていった。
いつもと角度が違って、こんなの初めてで、すごく、興奮する。

顔の見えない葉月に、腰を突き上げられたり、揺らされたりする度に、私は、はしたなく叫び声をあげずにはいられなかった。

髪の先から指先まで、身体のすみずみに、淫乱な血が流れていくような気がしてしまう。

恥ずかしいほど突き出た乳首を、向かいにいる葵が、舌先で転がしてくれた。
それと同時に、葉月とつながった場所のすぐ上にある、私の尖ったあの場所へも潤滑剤をつけ、泣きそうなくらいに撫で上げてくれる。

最高。…今までしたのより、もっと、最高。
避妊具越しに、あふれさせていく葉月の温かさを感じて、私は、涙をこぼしながら果てた。

そのまま、休みなく今度は、仰向けになった葵と上になった私とが、口でつながる。
お互いに反対を向き、一番感じやすい所を舐め合うようにしながら、葵はまたしても葉月に貫かれた。

葉月ってば、よっぽど葵のこと…。
なんて、考えてる余裕は、すぐに消し飛んだ。

だって…私の目の前には、葵のと葉月のと、二つも見えちゃって、困ってしまう。
葉月のものが、葵を攻めるたび、私の下で、葵はたまらなさそうに、震える。

後ろは、舐めるのがとても上手な葵が、葉月としてるせいでいつもより興奮して、私のあれを、下から…ああん、言えないくらいに…しちゃってる…っ。
さっきの、三回濡らしたガウンの比じゃないくらい…

腰を揺らすのが、3人とも、もう止められなくて。
男の子二人の方が、終わりがはっきりしてるだろうと思ったのに、今回は、私が恥ずかしいくらいに勢いよくあふれさせてしまって、終わった。

「…あの…、ごめんなさい…」
心底、しゅんとして私が謝ると、
「いや、俺達にとっては、逆にすごく名誉なことだから」
と、二人は思いの外、ニコニコしていた。

「なんたって、3Pでおねーさまに、潮を吹かせちゃったんだもん、な?」
「な…、何、それ?!」
「ん、なんと…言ったら、いいか…」
葉月が口ごもるのに代わり、葵が説明してくれる。

「おおざっぱに例えちゃえば、女の人を、射精させちゃった、くらいに感じさせる事ができた、と」
「えええ?!」
そんなの…あるの?!

「…初めて?」
訊かれて、こくん、と頷く。
「すごかったよ…たまんなかった」
や…っ、葉月も…見てたの…?
…ああ、そうよね…私、葉月の方を向きながら、いっちゃったんだわ…。

「こ、…困った…?」
私は、二人におそるおそる聞く。
これで、嫌われたくなんか、ないから。

「ううん、大丈夫だから。俺、全部、飲んじゃったし」
「いや…っ!」
いくら葵があっけらかんと言っても、恥ずかしいものは、恥ずかしい。

「見てても…気持ち、良さそうで、俺たち…嬉し、かった…すごく。…美郷さん、来て…?」
ふわり、と私の身体が持ち上げられ、ベッドに座り込むようにしながら、葉月は私を優しく抱きしめてくれる。

熱くて、気持ちいい…葉月の肌って。
私も、葉月の肩に両手を回し、力を抜いて抱きしめられた。

「なんかなー、葉月、ずるいよなぁ」
葵は、そんな私たちを見ながら、半分冗談で、すねてみせる。
「お、やきもち…?葵?」
私を抱く手に力を込めながら、葉月は、葵を構う。

「あ、だって…葵はいま、葉月に…されてたじゃ、ない…」
私が真顔でそう言うと、葵はカーっと耳まで赤くした。

「良く、なかったの?」
「い、いや、その…」
あら、いつもの葵と違って、かなり歯切れが悪い返事。

「いいんでしょ?葉月とするの…」
葵は、声にならないみたいで、口元を片手で押さえて、ん、と頷く。
わ、可愛い…。
ふと見ると、まだ何も聞いてない葉月まで、顔を赤らめ目を反らしている。

「…二人でしてる時って、声のトーンが一段、高くなるのよ。よほどいいのね…?やきもちをやいちゃうのは、私の方なんだから…」
「か…からかわないで、美郷さん…」
「からかってなんか、ないわ、葉月。本当の事よ。二人が愛し合ってる時って、とても色っぽいの」

かろうじて言葉を返す葉月より、葵の方が固まっちゃってるのは…男の子同士の時には、する側より、される側に回る方が、好き…なのね。きっと。

(つづく。以下、作者の独り言です↓)

…何ですかねー、この3人のいちゃいちゃっぷり、まだ当分続きそうです…。

現在、各キャラが書き手を離れて動きつつありまして、ちょいと仲を裂こうとすると
「ま、まだ…そんなの、いやだから…このままで」
とか言って、おのおの結束が固い。

うっ、考えたら、この3人、出会ったその日にホテル行っちゃってますからねっ!
(書いてしばらくするまで、気づきませんでした…)
さすが、18禁の登場人物ということで、まだいくつか、彼らには目論見がある気配。

長丁場になる予感、ありありです。
が、よろしかったら、気長にこの3人組を見守ってやって下さいね…。